Free Style Libreに関して、日本糖尿病学会の見解が発表されました
Free Style Libreの保険適応を間近に控え、日本糖尿病学会からFlash Glucose Monitoring(FGM) システム:Free Style Libreに関する見解(7月12日付)が8月22日に発表されました。利用案として、以下のことが示されています。
① 適応
現在のSMBGと同様、インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬の自己注射を週に1回以上注射している糖尿病患者を適応とし、GLP-1受容体作動薬単剤あるいはSU薬・グリニド薬以外の経口糖尿病薬との併用例など、低血糖リスクの乏しい患者で血糖コントロール目標を達成している患者は適応外。添付文書通り、6歳未満と妊婦は除外。SMBGの補完であるため、SMBGを行っていることが前提。
② 一時使用と継続使用
【一時使用例】
・インスリン初期指導の患者
・インスリン療法(BOT~頻回注射法)にて血糖コントロール不良の患者
・治療変更(注射量、併用薬の増減など)後の評価
・食事と運動の影響を把握して指導すべき患者
・シックデイで経過が予測できない患者
・手術前や歯科処置など、血糖を短期間で改善すべき患者
【継続使用例】
・強化療法で血糖変動が不安定な患者
・生活が不規則な患者
・スポーツなどアクティブな動きが強く、血糖が変動する患者
・低血糖対策の必要度が高い患者
③ SMBGとの併用
SMBGを代替するのでなく補うという位置づけ。FGMは現時点ではSMBGの回数を減らすためのものではなく、自己血糖測定を最低20回以上行うことを最低限の前提とする。FGMの数値によって、インスリンの調整は出来ないことに留意する。
④ 専門性による安全と有効性担保
本システムはアラートを発信しないので、夜間就寝中の低血糖や無自覚低血糖に対処するものではないこと、また、センサー装着時の出血、固定テープの皮膚反応、センサーの脱落などがあることを周知する。FreeStrle Libreの利用にあたっては、糖尿病治療の専門的な知識が必要であり、糖尿病を理解したチーム医療下で行うことで、本システムの効果は最大限に生かされる。