新たな抗がん治療薬ニボルマブが、1型糖尿病の発症と関連する可能性あり
抗がん治療薬ニボルマブ(販売名:オプジーボ、ヒト型抗ヒトPD-1 (programmed cell death-1)モノクローナル抗体)は、免疫細胞を活性化させてがん細胞を攻撃させる新たな機序による治療薬で、免疫チェックポイント阻害薬に分類されます。免疫反応活性化に伴う副作用として、甲状腺炎や下垂体炎に加えて、劇症1型糖尿病を含む1型糖尿病の発症も認められることから、昨年11月に添付文書が改訂され、1型糖尿病に関する記載が明記されました。
従来の悪性黒色腫に加えて、2015年12月に肺がんに対しても承認され、今後、治療機会が増えることが予想されることから、このたび1月28日付けで厚生労働省から注意喚起がなされました。ニボルマブ使用中に急激な血糖値の上昇や高血糖症状、意識障害が出現した際には、劇症型を含む1型糖尿病の可能性を考慮して早急な対処を行うよう注意喚起されています。
オプジーボ添付文書(https://www.opdivo.jp/contents/pdf/open/tenpu.pdf)
オプジーボ 適正使用のお願い(劇症1型糖尿病)(http://www.pmda.go.jp/files/000209606.pdf)