世界初の経口GLP-1受容体作動薬である「リベルサス錠」(セマグルチド)が国内で製造販売承認を取得しました
「2型糖尿病」を効能・効果とする、世界初かつ唯一の経口投与可能なGLP-1受容体作動薬である「リベルサス錠」(セマグルチド)が3mg錠、7mg錠、14mg錠の3つの剤型で2020年6月29日に国内における製造販売承認を取得しました。
リベルサス錠は、これまで注射製剤しか存在していなかったGLP-1受容体作動薬(ビクトーザ注、バイエッタ注、トルリシティ注、オゼンピック注等)の初めての経口剤として承認されました。これは1日1回服用の経口剤であり、上記の通り、国内では3mg、7mg、14mgの3つの用量が承認されています。開始用量は3mgで、4週間以上投与した後に維持用量である7mgに増量します。1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には1日1回14mgまで増量することができます。
本製剤の承認は、日本人1,293人を含む9,543人の成人2型糖尿病患者が参加した、グローバル臨床開発プログラム(PIONEER)に基づいています。日本人2型糖尿病患者の単独療法を対象とした臨床試験では投与後26週で、リベルサス錠7mgで-1.6%、ビクトーザ注0.9mgで-1.4%とほぼビクトーザ注と同程度のHbA1c改善効果を認めました。また、他の経口糖尿病薬1剤との併用療法においては、投与後26週でリベルサス錠7mgで-1.7%、トルリシティ注0.75mg/週で-1.5%と、トルリシティ注ともほぼ同程度の血糖改善効果が示されました。最も高頻度で報告された有害事象は上咽頭炎でした。
つい最近、本製剤と同成分の注射製剤であるオゼンピック注が発売されたばかりであり、これらの使い分けも含めて、これまで以上に2型糖尿病の治療選択肢が広がる可能性があります。
なお、現時点では薬価収載時期は未定です。
(情報元:ノボノルディスクファーマ株式会社・MSD株式会社プレスリリース)2020.6.29))