「メトグルコ投与患者における乳酸アシドーシス発現状況の分析」結果が出ました
メトグルコ投与患者における乳酸アシドーシス症例153例(2010年5月~2017年3月31日調査完了)について分析されました。結果は以前の報告と同様でしたが、リスク要因で最も多く含まれていたのは脱水(64%)で、シックデイ等で脱水が懸念される場合は休薬が必要です。また、利尿作用を有する薬剤の併用は34%(51例)にみられ、そのうち35例は「脱水(可能性も含む)」あり、4例はSGLT2阻害薬併用例でした。
これからの季節、利尿薬やSGLT2阻害薬との併用時には、特に脱水に注意が必要です。
その他、腎機能障害や高齢者(75歳以上)、心血管疾患、飲酒、感染症罹患時に乳酸アシドーシスをきたす可能性があることは、以前の報告の通りです。
以上の結果をふまえて、大日本住友製薬が発表した「メトグルコ投与時の注意点」は、以下の通りです。
【大前提】 全身状態が悪い患者には投与しない
●高齢者、とりわけ75歳以上の患者では、特に慎重に投与する
●比較的若年者でも報告あり
●少量投与でも報告あり
●全症例で乳酸アシドーシスのリスク要因あり
→年齢、投与量に関わらず、患者の状態に注意、適切な患者を選択する(禁忌例には投与しない)
●特に脱水の可能性が疑われる症例での報告が多い
→シックデイ等で脱水が懸念される場合はいったん休薬
利尿作用を有する薬剤との併用時には、特に脱水に注意
分析結果の詳細は、下記サイトをご参照ください
大日本住友製薬 医療情報サイト
https://ds-pharma.jp/product/research/metglco/guide/