新規の超速効型インスリン製剤(Fiasp®)がFDAで承認されました
FDA(米国食品医薬品局)は、2017年9月29日に新規の超速効型インスリンアスパルト製剤、Faster-acting insulin aspart (Fiasp®)を1型および2型糖尿病の治療薬として承認しました。Fiasp®はノボラピッド®を基本構造とした新しいインスリン製剤で、インスリン構造にニコチンアミドであるビタミンB3を付加することによりインスリン吸収速度をさらに速めることに成功しました。Fiasp®は注射後、約2.5分で血中に移行し始めるとされており、食事開始時あるいは食事開始後20分以内に注射することが可能です。
従来の超速効型インスリン製剤(ノボラピッド®、ヒューマログ®、アピドラ®)では吸収速度が追いつかず、食後血糖をしっかり抑えるためには食事の10~15分前に注射することが必要な場面も見られましたが、より吸収速度が速い新しいインスリン製剤が登場することで(現時点では日本で未承認)、インスリン使用中の患者(インスリンポンプ使用中の患者も含めて)にとって大きなメリットになるかもしれません。