フィアスプ®注をインスリンポンプ(CSII)で使用時のゲル化に関する注意喚起
日本糖尿病学会、日本糖尿病協会より「フィアスプ®注をインスリンポンプ(CSII)で使用時のゲル化に関する注意喚起」が行われました。
国内でフィアスプ®注ペンフィル®(カートリッジ製剤)から注射液を抜き取り、インスリンポンプ(CSII)に充填し投与した患者で、インスリンポンプ中のインスリンにゲル化がみられ、重篤な高血糖に至った事例が1例報告されたようです。
また高血糖などの有害事象は報告されていませんが、2022年2月末までにフィアスプ®注100単位/mL(バイアル製剤)を使用中の方で、インスリンポンプ中のインスリンにゲル化がみられたという事例が8例報告されています。
インスリンポンプにおけるインスリンのゲル化によって、インスリンポンプ内に閉塞が生じ、必要量のインスリンが投与されない状態となり、重篤な高血糖関連事象をきたす可能性があります。一方で、現時点ではフィアスプ®注のゲル化の原因は特定されていません。
そのため、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は「インスリンポンプでフィアスプ®注を使用中の患者において、ゲル化の原因と予防法が明らかになるまでは、可能であれば他の代替インスリン(ヒューマログ、ノボラピッド、アピドラ、ルムジェブ等)への変更を推奨いたします。またカートリッジ製剤から注射液を抜き取ってインスリンポンプに装填することはしないよう、患者さんへのご指導も併せてお願いいたします」と、発表しました。
ノボノルディスクファーマ社からも「フィアスプ®注インスリンポンプでの適正使用のお願い」が提示されています。
情報元:
・日本糖尿病学会.フィアスプ®注をインスリンポンプ(CSII)で使用時のゲル化に関する注意喚起
www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/info_Fiasp_2022-03-30.pdf
・日本糖尿病協会.ノボ社フィアスプ注におけるインスリンポンプ(CSII)での使用時の注意喚起( https://www.nittokyo.or.jp/modules/information/index.php?content_id=171
・ノボノルディスクファーマ社
https://pro.novonordisk.co.jp/products/fiasp/proper-use.html